休眠預金活用事業レポート
本レポートページでは、令和6年1月1日に発生した能登半島地震等により被災し、住まいや生活の再建に困難を抱える方々を「居住支援」の観点から支援した休眠預金活用事業の成果を報告します。
01
被災者を支援する制度はいろいろありますが、情報を与えれば誰でも使える訳ではありません。自宅が壊された被災者は、日々さまざまな不安や困難を抱えている中で、自ら窓口に足を運んで相談や申請をひとりで行うのは容易ではありません。
行政サービスにおける平時の申請主義のままでは、「制度があっても届かない」という深刻な状況が発生し、本当に助けが必要な人ほど、支援の手が届かず、取り残されてしまうという深刻な事態が、これまでも数々の被災地で繰り返されてきました。
また、一度相談をした方でも、複雑な制度や情報の多さに苦悩して、住まいの再建をあきらめてしまうことも珍しくありません。そのような方々を積極的に支援する仕組みや人材も乏しく、既存の見守り支援は安否確認に留まっているのが現実でした。
どこに相談していいか
わからない
支援制度が
複雑でわからない
修繕だけでは
生活再建できない
02
震災から半年。倒壊した家屋が辺り一面に広がる風景は、被災者の心を沈ませ、一刻も早い撤去が求められていました。しかし、撤去が進むにつれ、ある切実なジレンマが起きていました。
「本当は愛着のある自宅を直して住みたい」
多くの被災者がそう思いながらも、既存の支援制度では「解体」すれば負担の少ない生活環境が与えられる一方で、「修繕」を選択すると大きな資金負担を伴うかたちとなり、修理業者不足も相まって、「直して住む」ことのハードルは極めて高いものでした。
それにより、修繕可能な家屋や文化的な価値が高い建物までどんどん解体されてしまう現実があったのです。
被災者は生活再建のため、本意ではない「公費解体」を選ばざるを得ない。そんな構造的な死角が被災地の復興資源を蝕んでいました。
街並みや文化、
住宅資源が失われる
民泊や一時滞在できる
建物がなくなる
復興までのコストが
増大する
相談支援事業
自治体と民間支援団体が連携した
相談支援の仕組みが構築
被災者を支援できる事業者や人材、
士業ネットワークが育成
網羅的なアウトリーチにより
再建困難な被災者が減少
士業相談の有効性が明確になり
行政の予算化や制度化につながった
2,246件
577件
1社
空き家等活用事業
官民連携で住宅資源を活かす会
議体やプロジェクトが立ち上がった
県の方針と連動した家屋調査が
行われ、
住宅資源がデータベース化
公費解体の留保制度が創設され、
自宅を残す機会が担保された
被災家屋を改修した活用モデルや
流通の仕組みが提案された
4,412件
743件
3件
助成を受けて活動した
一般社団法人 能登復興建築人会議
URL:https://notokenchikujin.org/
建築士の専門家団体として、被災者向けの建物相談、県と連携した住宅資源調査、被災地の課題を発信する「のとボイス」を実施
有限会社CR-ASSIST
URL:https://www.cr-assist.co.jp/
奥能登の不動産事業者を、被災者の生活再建相談や物件提供ができる「社会的不動産事業者」に育成するモデルを構築